
ギャッベとは|イラン・カシュガイ族の伝統手織り絨毯
ギャッベ(Gabbeh)は、イラン南部ザグロス山脈で遊牧生活を営むカシュガイ族が、草木染めウールを約2cmの厚みで手織りした伝統ラグです。家族を寒暖差から守る"生活必需品"として発達したため、高保温・高耐久・断熱性を備え、夏はさらり、冬は暖かい万能敷物として世界中で愛用されています。
ラクダや生命の樹など素朴な幾何学模様は一点物のアートとして人気が高く、「ギャッベ の通販」や「本格手織りギャッベ」、「本場のカシュガイ ギャッベ」を検索される方も多くなりました。

▲ POPUP展示会での手織りギャッベ
ギャッベのサイズ別の選び方|用途別サイズガイド
ギャッベ選びではサイズ選択も重要です。お部屋の用途と家具配置に合わせたぴったりなサイズを選ぶことで、空間をより美しく見せることができます。
-人気サイズランキング-
- 長辺190-219cm:標準的なリビング、ソファ前(最も人気)
- 長辺80-100cm:玄関マット、ベッドサイド
- 長辺220-269cm:大きめリビング、応接間
- 長辺135-169cm:マンションリビング、ダイニング
- Long Runner:廊下敷き、キッチンマット

オリエンタルムーンのギャッベについて
本場ペルシャ絨毯の国イランから手織りのギャッベのみを輸入しています。 イランのシラーズのギャッベは草木染めされた素朴なデザインが癒しのじゅうたんとして大人気。
シラーズはイランの南西部ファールス州の首都、かつてはペルシャ帝国の都でもあった交易都市です。標高約1,500mの緑豊かな土地では果物、特に柑橘類やブドウ、米、綿花の生産が盛んで、ペルシャ絨毯の産地としても世界的に有名です。近年は電子産業の拠点としても注目され、伝統と先端産業が共存する文化的な町です。
このシラーズでギャッベは、天然の羊毛と染料を使い、手編みで織り上げる大自然から生まれたイラン遊牧民の絨毯になります。大地に敷いて使うための適度な厚みがありますので直接座ったり、寝転んで使うのに最適です。
ウール(羊毛)素材で厚みのあるギャッベは冬の敷物のように感じられますが、実際お使いいただくとわかりますが、夏場はさらりとして、冷房の効いた部屋ではひんやり冷たいくらい。冬はもちろん暖かく、一年中通した敷物として快適にお使いになれます。冬に冷え込みの厳しい北海道や東北、高冷地域においてはホットカーペット、床暖房、暖炉と合わせて敷いて使うことも可能です。

ギャッベの織り方
垂直に立てた織り機で織るのが一般的なじゅうたんの作り方ですが、カシュガイのギャッベは水平織り機と呼ばれる地面に平置きした織り機を使う珍しい織り方をします。
財産として飼っている羊から羊毛を採って糸に紡いで染色した丈夫な糸をたっぷり使用して、ギャッベは織られます。テントの中、屋外の自然の中に織り機を置いて織り上げられます。ギャッベは生活用具として、織るのは女性の仕事とされており、嫁入りの時に自分の織ったギャッベを持参するのが古くからの習わしでした。

ギャッベの素材や感触について
質感は、厚くて毛足はフカフカして、生地の感触はがっしりと、とても丈夫です。
ギャッベは野外で使用するための絨毯なので、過酷なイランの自然環境の中、冬は暖かく、夏は熱を逃がしやすく、いつでも快適に利用できるのが特徴です。
素材に使用されるのは100%天然素材の羊毛です。イランで遊牧された羊の毛は刈り取られて、絨毯の糸が紡がれます。糸は2本の糸を手作業で撚りあわせことで強く丈夫に作られますが、作られる糸には細い部分と太い部分が出来るのでイランのギャッベ独特の自然の風合いが生まれます。
その後、糸は天然染料であるドングリやジャシール、茜、ざくろの皮、クルミなどを使用して、75度以上の高温の染色窯で数日かけて色入れされるので、色褪せに強く、深みのある色となります。

ギャッベの使い方について
どんなお部屋、インテリアにもギャッベは似合います。リビングや玄関に敷くのが人気です。存在感があり、インテリアの印象がガラリと素敵に変わります。
木の家や、和風の家からコンクリート造りの空間にも、どんな部屋にもマッチします。どんな色柄を敷いてみても馴染むのが、ギャッベの不思議なところです。
絵画としてタペストリーや壁に掛けて飾っても楽しめます。

ギャッベを長く使うためのお手入れ方法
日常のケア
- 正しい掃除機のかけ方
掃除機は毛並みに沿ってかけます。逆らうとゴミがとれにくく遊び毛も出やすくなります。※最初の数ヶ月は遊び毛が出ますが、これは正常です。時間と共に緩やかに治まります。 - 日焼け対策は事前に
日光で退色します。UVカットのレースカーテンやフィルムで対策しておくと初めの色を保てます。 - 定期的な向きの変更
よく歩く所・よく座る所の摩耗の偏りを防ぎたい場合には、3〜6ヶ月ごとに敷く向きを変えます。
汚れ・シミ対策
- 液体をこぼした場合:
ティッシュで水分を吸い取り、濡れた布で軽く押さえます。※擦ると広がります、押さえるようにします。 -
食べこぼしの場合:
固形物を取り除き、中性洗剤を薄めた水で軽く拭くか部分洗いします。清水で洗剤分をよく除去して乾かします。 -
カビ・ダニ・尿臭:
絨毯クリーニングのプロにご相談ください。
ひどく汚れる前の定期的なプロクリーニングをおすすめしています。使い方にもよりますが、3年~6年位を目安にしてください。当店でも臭い汚れが消えフワフワに蘇るイラン式丸洗いクリーニングサービスをご提供しています。
オリエンタルムーンが本物のギャッベにこだわる理由
世界中で「ギャッベ風」の絨毯が作られる中、私たちオリエンタルムーンが扱うのは、本場イラン・ザグロス山脈で織られた、本物の手織りギャッベだけです。極寒と酷暑を生き抜いた羊の毛は、他国の羊毛とは一線を画すしなやかさと強さを持ち、使い込むほどに風合いと美しさが深まります。
その糸を織り上げるのは、ユネスコ無形文化遺産にも登録されたカシュガイ族の女性たち。代々受け継がれてきた感性と技術が、ひと目ひと目に込められています。工場では決して再現できない、手仕事ならではの温もりと力強さ。それこそが私たちが守り続けたいギャッベの魅力であり、一度使えば、そのやさしさとぬくもりに心がほどけて、思わず笑みがこぼれるような幸福感に包まれます。
FAQs
イランの草木染めウールは調湿性が高く、汗をかいても蒸れにくいので一年中快適、もちろん夏場も暑くありません。
手織りは一本一本パイルを編み込んでいきます。機械織りは下地に付けるための接着剤が劣化すると寿命を迎えますが、手織りは修理して使えます。目が詰まったものは踏み心地が良く耐久年数も長くなります。
天然染料、化学染料さまざまありますが、日常使用ではほとんど色移りしません。ただし色落ちや変色が激しい粗悪品もあるので要注意です。
近年は、幾何学的な“モダンでアートなデザインギャッベ”が新築リビングで人気急上昇です。使いやすい素朴でシンプルな柄も定番として人気です。
水洗い可能です。ギャッベは厚手のため乾燥技術が必須です。当店の職人クリーニングを推奨します。
1万円以上全国送料無料。イメージ違いなどの理由でも返品交換が可能です。