絨毯クリーニングは洗う前が大切|約20年使ったトルコ絨毯の強力埃落とし【動画】

2026年9月17日
洗う前に、これだけの砂と埃。
絨毯のきれいは、下準備から。

白い地色に繊細な花柄が広がる、トルコ・カイセリのウール絨毯。約20年使われた一枚をお預かりし、200Vの専用機による強力埃落としと丸洗いを行いました。

表面のシミだけでなく、織りの奥にたまった砂や埃にも向き合う。それが今回のクリーニングの出発点です。まずは、洗う前にどれほどの汚れが出てくるのか、実際の映像をご覧ください。

動画で見る、埃落としから丸洗いまで

MOVIE / 0:40

最初は、専用機の音と動きから。
機械の轟音、そのあとに見える網の下の砂と埃。水洗いの前に、乾いた汚れを取り除きます。

続いて、ブラシ洗浄、汚れのかき出し、すすぎ、施工前後の写真へ。実際の作業を、文字の説明とともに40秒でまとめました。

機械の音や水音が流れます。音量を調整してご覧ください。音を出せない場所でも、テロップで工程が分かります。

「汚れの約70%」は、どういう意味?

カーペットのメンテナンス資料には、汚れの約70%を、掃除機で回収できる乾いた土砂などが占めるという説明があります。こうした乾いた汚れは「ドライソイル」と呼ばれます。(出典は記事末尾に記載)

ここで大切なのは、濡らす前に落とせる汚れを、先に取り除くこと。

「70%」はカーペットの汚れに関する一般的な説明です。今回のトルコ絨毯で汚れの重量や除去率を測定した数値ではなく、埃落としだけで必ず70%きれいになる、という意味ではありません。

専門家団体のThe Carpet and FabriCare Instituteも、洗浄前に乾いた汚れを十分に取り除く重要性を説明しています。絨毯をきれいにする仕事は、水と洗剤を使うところから始まるわけではないのです。(参考資料は記事末尾に記載)

洗浄前の強力埃落としで、専用機の網の下に落ちた大量の砂と埃
今回の作業動画から。網の下に広がる砂と埃が、乾いた段階で取り除いた汚れです。

約20年使ったカイセリ絨毯。今回の施工内容

お預かり時の情報と施工記録
絨毯 トルコ絨毯・カイセリ
素材・柄 ウール/白系の地色に花柄
サイズ 232 × 166cm
お客様申告・房を含む寸法
使用年数 約20年
ご相談 ホコリ・砂・ごみの付着、細かなシミ
施工 強力埃落とし+ザブザブ丸洗い
結果 施工記録では、シミは洗浄で落ちました。

1.200Vの専用機で、洗う前の埃落とし

最初に行ったのは、強力埃落としです。乾いた状態の絨毯を専用機にかけ、奥に入り込んだ砂や埃を落としていきます。今回も、白い表面だけを見ていては分からない量の汚れが出てきました。

2.ブラシで洗い、残る汚れに向き合う

埃落としのあとに、丸洗いへ進みます。動画では機械のブラシと手ブラシによる作業をご覧いただけます。乾いた汚れを落とす工程と、水を使って洗う工程を重ねることで、一枚を丁寧に洗い上げます。

3.汚れをかき出し、水ですすぐ

洗浄中には、汚れを含んだ水が網の下へ流れ出る様子も確認できました。さらに汚れをかき出し、水ですすいでいきます。動画には、この途中の工程も収めています。

気になっていたシミが落ち、白い地色がすっきり

今回ご相談いただいた細かなシミは、洗浄で落ちました。施工前後の写真では、白い地色の部分にあったシミと、洗浄後の状態をご確認いただけます。

BEFORE / 施工前クリーニング前のカイセリ絨毯。白い地色に見られる細かなシミ
白い地色の部分に、細かなシミが見られました。
AFTER / 施工後丸洗い後のカイセリ絨毯。シミが落ちた白い地色と花柄
洗浄後の状態。気になっていたシミが落ち、地色がすっきりしました。

施工前後は撮影位置・角度・照明が異なります。写真の汚れを消す加工や、色を変える補正はしていません。シミの落ち方は、原因や経過年数、素材の状態によって異なります。

強力埃落としと丸洗いを終えた、白い花柄のトルコ製ウール絨毯
クリーニング後の一枚。白い地色と、繊細な花柄を改めて楽しめる仕上がりになりました。

埃落としと絨毯クリーニングのよくあるご質問

埃落としだけで、クリーニングは終わりますか?

今回の施工では、埃落としのあとに丸洗いを行いました。乾いた砂や埃を取り除くことと、残る汚れやシミに対応することは、それぞれ大切な工程です。「70%」という目安だけで、洗浄が不要とは判断できません。

家庭の掃除機をかけていても、依頼できますか?

はい。普段のお手入れの状況と、気になっている点をお知らせください。当店では絨毯の素材や状態を確認し、必要な工程をご案内します。今回のように、専用機で取り出した砂や埃を実際の映像で確認できる例もあります。

20年ほど使った絨毯でも洗えますか?

今回お預かりした一枚は、約20年使われたウール絨毯です。ただし、洗えるかどうかは年数だけでは決まりません。素材、傷み、色の状態などを確認してご案内します。全体と気になる箇所のお写真があると、ご相談がスムーズです。

クリーニング店を選ぶとき、何を確認するとよいですか?

料金や納期に加え、洗う前に砂や埃をどう取り除くかも確認してみてください。「埃落とし」という言葉だけでなく、使用する機器、作業の順序、素材への対応まで尋ねると、施工内容を比べやすくなります。

執筆・施工担当:クリーニングエキスパート ダニエル

クリーニングエキスパート ダニエル

IICRC認定 CCT資格保有者
CCT(カーペット・クリーニング・テクニシャン)の資格を持ち、10年以上の実務経験をもつ施工担当者です。

イラン式ペルシャ絨毯の伝統的なメンテナンスに、素材別のpH管理と乾燥技術を取り入れ、一枚ごとの状態に合わせた洗浄に取り組んでいます。

この記事は、担当した絨毯の施工記録・写真・動画をもとにご紹介しています。

大切な絨毯を、もう一度気持ちよく。

長く使った絨毯の砂や埃、白い部分のシミ。気になったら、まずは写真でご相談ください。素材と状態を確認して、適したクリーニングをご案内します。

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参考資料
「約70%」の説明:シンエイコーポレーション/カーペットのメンテナンス
洗浄前の乾いた汚れの除去:The Carpet and FabriCare Institute
参照日:2026年9月17日

動画について
実際の作業映像と現場の音を使い、40秒に編集しています。