白い生成りギャッベをふわふわに|約12年使ったウール絨毯の丸洗い

2026年9月23日

ORIENTAL MOON / CLEANING JOURNAL

白い生成りのギャッベを、ふわふわの毛並みに。リビングで約12年使われたウールの一枚を、表裏の洗浄から最後の仕上げまで丁寧に整えました。

今回お預かりした絨毯

種類・素材
ギャッベ/ウール
サイズ
約200 × 190cm
使用場所
リビング
使用年数
約12年(ご依頼時の申告)

生成りの地に、小さな動物のようなモチーフが入ったギャッベです。日々使ってきた一枚には、毛足が寝て見える部分や全体のくすみが見られました。目指したのは、生成りの風合いを生かしながら、気持ちのよい毛並みに仕上げることです。

約12年、リビングで使われてきた一枚

大きさは約200×190cm。明るい地色だからこそ、毛足の向きや汚れによる見え方の違いが分かります。洗浄前に全体と細部の状態を確認しました。

洗浄前の白い生成りウールギャッベ。小さなモチーフと自然な濃淡がある
洗浄前の状態。長く使われた一枚の地色と毛足を確認します。

このギャッベには、もともとのベージュやグレーの濃淡があります。写真で見える色の違いが、すべて汚れというわけではありません。

表も裏も洗い、泡と汚れをすすぐ

1.手ブラシで、毛足を見ながら洗浄

表面に水と洗剤を行き渡らせ、手ブラシで洗います。機械の工程と手作業を組み合わせて、一枚の状態を見ながら進めました。

生成りギャッベの表面を手ブラシで洗浄している様子
表面を手ブラシで洗う工程。

2.裏面にも手をかける

表の毛足だけで終わらず、裏側も洗浄します。作業映像では、織り目が見える裏面に機械をかけている様子も記録しました。

織り目が見えるギャッベの裏面を回転式の機械で洗浄
こちらは裏面の洗浄。表面の仕上がり写真とは別の工程です。

3.かき出しとすすぎ

汚れを含んだ泡と水分をかき出し、すすぎを進めます。泡を広げて洗う場面だけでなく、その後に流し出すところまでが洗浄の工程です。

生成りギャッベに水を流して泡と汚れをすすいでいる様子
泡と汚れを洗い流す、すすぎの工程。

最後の仕上げで、ふわふわの毛並みに

洗浄後は、毛足の状態を確かめながら仕上げます。今回の一枚は、生成りのやさしい表情を残し、ふわふわの毛並みに整いました。

洗浄後の生成りギャッベに仕上げの掃除機がけをしている様子
仕上げの掃除機がけ。毛並みと表面の状態を確認します。
クリーニング後の生成りギャッベの地色と毛並み
施工後の地色と毛並み。
仕上がりのウールギャッベ。生成りの毛足と小さなモチーフ
毛足とモチーフを近くから。

自然な濃淡も、この一枚の持ち味です。真っ白一色に変えるのではなく、長く親しんだ風合いを生かした仕上がりをご覧ください。

手触りは写真だけでは伝わりきらないため、毛足が見える近接写真も掲載しています。洗浄前後では撮影場所と光の条件が異なります。

よくある質問

Q.白いギャッベは、真っ白になりますか?

A.生成りや天然の色の濃淡は、その一枚の特徴です。汚れによるくすみと元の色を区別して確認します。もともとの生成り色や染色を、白一色に変えるという意味のクリーニングではありません。

Q.10年以上使ったウールギャッベでも相談できますか?

A.はい。今回も約12年使われた一枚です。年数だけで判断せず、毛足、縁、裏面などの状態を確認してご案内します。傷みが気になる場合は、その部分の写真もお送りください。

Q.毛足が寝たギャッベは、必ずふわふわになりますか?

A.仕上がりは毛足の摩耗や傷み、素材の状態によって異なります。今回は洗浄と仕上げでふわふわの毛並みに整いましたが、失われた繊維そのものを元に戻す作業ではありません。

執筆・施工担当

クリーニングエキスパート ダニエル

クリーニングエキスパート ダニエル

IICRC認定 CCT資格保有者/実務経験10年以上

CCT(カーペット・クリーニング・テクニシャン)資格を持ち、絨毯の洗浄と仕上げを担当。イラン式ペルシャ絨毯の伝統的なメンテナンスを土台に、素材に合わせたpH管理と乾燥方法を取り入れています。

この記事は、実際に担当した施工の写真・作業記録をもとに紹介しています。

その一枚、もう一度気持ちよく。

絨毯の全体写真と気になる箇所の写真、分かる範囲のサイズ・素材をお知らせください。状態に合わせたクリーニングをご案内します。

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